瑠衣がいない春がきて
夏がきて秋がきて冬がきた
私の人生はあれから大きく変わった。
私の腕には
小さな小さな尊い愛しい命
大学をやめて、社会に出て
結婚して出産した。
『愛美(アミ)っていうんだよー』
瑠衣の写真に向かって愛美を見せた
美しい愛に包まれる幸せで魅力的な女性になってほしい。
それが由来なんだけど。
でも、本当は生きていてくれるだけでいい
ただ手や足をバタバタ動かして無邪気に生きていてくれればいい。
瑠衣の死を知って
どれだけ命が尊いのか
当たり前に存在するものじゃないのかわかった。
出産はすごく痛いけど、
でも出会えた幸せに勝るものはないね

