「…美紀」
「胸張って音楽届ければいいの。絶対伝わるから」
大学時代と全く変わらない美紀の強気な笑顔と言葉。
俺はその言葉を聞いて、ゆっくりと頷いた。
「あ、そうだ。凛ちゃん留学するの、知ってる?」
「…ん」
「あの子には、それが良いのかもしれない」
「そうだな」
「寂しい?」
「…」
「いいのよ、そんな気を遣わなくても!」
美紀の言葉に俺は何も言えずにいた。
「まあもし潤くんの気が変わってたら、やり直してあげようかな~、なんて思ってたけど!」
美紀の笑顔は明るいけど、どこか切ない表情で。
チクチクと痛みが伝わってくるようだった。

