天使が舞い降りた。



「体は大丈夫?」

「うん? この通りピンピンしてるよ。あ、それより」

「ん?」

「見たよ、記事」
 
美紀が何の話をしているのか、すぐに分かった。

「気をつけなさいよーもう。あんた達、日本を代表する人気バンドなんだからね!」

「日本をってそれは大げさ…」

「んなことないの。これから、もっと凄くなるんだから!」
 
美紀の明るい口調に、どう答えていいか分からない俺。

「分かってる。あんなの事実じゃないでしょ」

「え?」

「潤くんはそんな度胸ある男じゃないもんね」
 
冗談ぽくそう笑う美紀。

「もちろん解散なんて、ありえない。そうでしょ?」

「ああ、もちろん」

「大丈夫。私も、ファンも、マスコミよりメンバーが言うことを信じてるから」