「18やそこらの子に、いい大人が2人して夢中になって。仕事そっち抜けで何やってんだよ! …もうやってらんねーよ」
賢治はそう言って楽屋を出て行く。
「賢治…」
その姿を見た俊介は、少し冷静さを取り戻したのか俺の体を離した。
「山村さん、ちょっといい? 2人にして」
俺がそう頼むと、山村さんは少し心配そうに楽屋を出て行った。
「…悪い」
「いや、俺こそ」
「あの夜、俊介に別れを言った帰りにあの子、俺を訪ねてきた」
俊介は俺の言葉を黙って聞く。
「俺、バカだな。弱ってる時にモノにしちゃうくらいの卑怯さが欲しいよ」

