「この間、奥さんとウチのお店来てくれて。PVのこと教えてくれたの」 「口軽いなー」 美紀の実家はパン屋さんで、彼女も手伝いをしている。 家が近いせいか、俊介がよく家族と一緒に来るらしい。 「監督さんも有名な人だし、主演の男の子は今流行りの俳優さん…。山田健なんだってね」 「アイツ、そこまで言っちゃったの?」 俊介の口の軽さに、俺は溜め息を付く。 美紀になら良いけど、余所でもペラペラ喋ってそうで怖い。 「私も見たいな~」 「え?」