夏休みも終盤に入ってきたある日の休日。


宿題はセツナが手伝ってくれていたから、夏休みに入って早々に終わらせていた。


だから、私は焦ることもなくこの日、私とセツナは買い物に出かけていた。


「よかったね、気に入った服があって」


「うん、欲しかった形のがかえてよかった♪」


茜は本当に嬉しそうに笑っている。


「そういえば、本当によかったの?本当はワンピースも欲しかったんでしょ」


「んんん、いいの!こっちのほうが欲しかったから」


実はワンピースもすっごく欲しかった。


でも、二つとも買うと予算オーバーだったんだよね……


う~ん、残念。


「お金のことは気にしなくていいのに」


セツナの言葉に私は驚いた。


「え……」


「気にせず欲しいものを買えばよかったのに。茜はあんまり物を欲しがらないから服くらい買ってあげたかったのに…」


少し不満そうな顔でセツナは茜に言った。


セツナにはかなわないなぁー。


何でもお見通しだね。


「いつもいってるでしょ、セツナは私を甘やかしすぎなんだよ」


「そうかな?」


セツナはそんなことないと言うような顔で見つめてきた。