「大丈夫?」 どの言葉よりもその言葉が 侑貴クンの口から先にこぼれた。 「ごめん…はぁ…走り…はぁ」 自分でも何を言っているのか わかんないぐらい頭がグラグラしてる。 「とりあえず、中入って?」 靴を脱ぎ、きれいなフローリングの 床を歩く。 たどりついたリビングには 侑貴クンらしいものがあった。 匂いもだし、 色もだし、 雰囲気もだし…。 家族と暮らしていても 侑貴クンの痕跡は残るんだな。 そう実感した。