君が必要とする限り



彼女とは、もう会えないかもしれない。



会ったところで、
彼女の傷を、
深い深い傷を、
俺は癒せるだろうか?



ちゃんと目を見て、話せるだろうか?
俺も親父のように、
俯くしかないのだろうか。


…嫌だ。
そんなふうには絶対したくない!

どうにかして、彼女を救い出したい。
彼女の身に迫る闇を、
俺が拭い去りたい。


だから、


だから合わなければ。


会って、彼女を抱き締めて、


俺が傍にいるから、と


1人で抱え込むな、と
そう言いたい。


君が必要とする限り、
傍にいると、


そう言いたい。