美波が、さざ波だという事は 指輪を見たときに知っていた。 それなのに、 その綺麗な姿に惑わされ 全てを許してしまった。 頬を赤くして 胸を焦がして 誰より乙女に恋をした。 まるで おとぎ話のよう。 王子様が 私を村から連れ出して お城のパーティーに呼ばれて 舞踏会を抜け出して そっとキスをした。 すてきなおとぎ話なのに。 どうして物語は ここで終わってくれないの?