二人だけの秘密

車は海から山手へと走り出す。

段々と山のほうへ。

辺りはもう真っ暗で
山道を上がると
街の灯りが見えだした。

ここはそんな大きい町じゃないから
ポツポツとした灯り。
海沿いを走るバイパスを照らす
オレンジの灯りがキラキラとしていた。

山頂に着くと
車が数台止まっていた。

「ここね。デートスポットなんだよ。」
そう言って澤辺さんは車を降りた。

車外に出てるのは私達だけだった。

山頂から見る景色はとてもキレイだった。
大都会の夜景とはまた違う。
こじんまりとしたかわいらしい夜景。


なんか。
デートしてるな。
って気分だった。


またポツポツと雨が降り出した。
「車戻ろう。雨だ」
私と澤辺さんは車に乗り込んだ。

「雨ってツイてない・・・夜景楽しめた?」
「はい。ありがとうございます」

そして車は走り出す。