1恋～イチコイ～

そこで私たちはとなりの家へと向かった。

この家は黄色い壁に緑の屋根というとてもオシャレな家だった。
ピンポーン...。
ベルを鳴らす。

「はーい」
中から声が聞こえて、ドアが開いた。
出てきた女性は母と同じ歳くらいの人だった。

「となりに引っ越してきた乙部と申します」
「ああ！！よろしくお願いします。姫乃です」
とてもやさしそうな人だった。
笑顔がまぶしかった。

「あれ？お子さんいらっしゃるの？何歳！？」
「上の子が5歳で、この子が3歳です」
「あら！？うちの子と2人とも同じ！？仲良くしましょーよ」
「そうなんですか？」
私はよかったと思った。
近所にいっしょに登校する友達がほしかったのだ。

「うちんちにお子さん遊ばせていいわよ！！どうせ準備が大変で子供に目、やれないんでしょ？」
「いいんですか？悪いですがお言葉に甘えて...」
よっぽど忙しかったのだろう。
私は、姫乃家にあずけられた。