君に恋することⅠ-未来-

ため息をつき、
ふと声がする前のベンチに目をやった。






「…あの人たちって…」




数メートル先のベンチには
男子の団体が座っていた。





その団体の中に見覚えのある顔…。




見たくないのに、
なぜか視線が逸らせない。






その時…
その中の1人が近づいてきた。





「鈴夏ちゃんじゃん」
「…っ」
「震えてどうしたの?」
「…近づかないで」
「は?」
「…。」






怖い…けど…
視線は逸らせないんだ。