「どういうこと?」
「…あれは……」





どうして気づいてやらなかった?
今思えば…
最近の鈴夏に元気は無く、
笑顔だっていつもと違う違和感を感じていた。




それを俺は見逃していた。






俺は精一杯走った。
…鈴夏のクラスまで。




「鈴夏っ!」
「…篤希」





俺は堂々と入り、
鈴夏のことを抱きしめた。






「あつ、き?」
「ごめん…気づいてやれねぇで」
「な、なんのこと?」
「…帰るぞ」
「え!?」




授業よりも鈴夏のほうが大事だ。






俺等はみんなに見送られ、
学校を後にした。