昨日あれほどお願いしたのにもう忘れちゃったっていうのか!

あたしは、誰にも知られずに平和に静かに部活がやりたいのよっ!

こんの、おちゃらけ部長!


「あたし、ちゃんと昨日言いましたよね? 先輩、分かったって言って頷きましたよね!?」


ワナワナと震える拳を開いて、先輩の胸ぐらをむんずとつかむ。

その先輩は、あたしに強引に立たされたせいで足元がおぼつかなく何度かよろけた。


「・・・・ん、ん?」


そして、目を泳がせた。

カッチーン!!


「ん? じゃねーですよ!自分で入部するって言った手前、コクレン部でもなんでも入るけどッ」

「・・・・」

「でも、あたしが入部したことは先輩と2人だけの秘密にしてくださいって!! そう言ったでしょ!! それがなんなの!?」


身長差ではかなわないからあたしが見上げる形になっているけど、それでもきつく睨み上げる。

いくら先輩だからって!!

噂の本当のところを知っているからって・・・・!!

約束を破るなんてッ!!



許すまじ!!!!