妄想な彼女



「遅~~~~~~っい!」


それからまた30分かかって部室に行くと河辺さんが叫んだ


「常陸先輩!なんで連れ戻すのに1時間もかかってるんですかっ~!?」

「なんか脚本がもう少しで出来そう…とか言ってたから」


すると河辺さんは口を閉じる


「そ、そういうこと…ですか。」


ちらっと円城を見てから、はぁ…とため息をつく


「よくもまぁ一時間も付き合ってましたねぇ…
あたしでも逃げますよ。」

そうなのか…?


「常陸先輩ってスゴい…」


チョー尊敬の眼差しで見られてますけど?


てゆうか俺、寝てたし…


「それで…?脚本は完成したわけ?」


河辺さんが円城にむかって言うとキラキラと目を輝かせながら歩み寄ってくる


「うん!」

「どれどれ…」


円城から脚本を受け取りぺらぺらと見ながら河辺さんはうんうんと頷く


そーいや。俺もまだ見てねぇな…


「いいね~これ。」


河辺さんが円城に脚本を返しながら言うと円城は再び目をキラキラさせた


そして両手を広げる

う゛…このパターンは…