妄想な彼女




コイツ…あほ?


「何でそんなに話が飛ぶんだよ?」

「いやー…文化祭見てたらマジ泣けちゃって。いーよね、うん…ハッピーエンドではなく少ーし切ない感じ。
あんな雰囲気いいなぁ…って。俺、別に演劇未経験だけどやってみたいなぁ…と思って♪」


「…で。演劇部に入りたいと?」


頬杖をつきながら訊くと、晴紀は満面の笑みを向ける


「うん♪」
「やっぱお前バカだ。」


「―えぇっ!?」




コイツは、なんにも分かってねぇ…


「いーか?美緒WORLDに入るのはとても普通の人間では無理だ。
いや、晴紀は若干普通じゃないが、それでも美緒WORLDには侵入することは困難だ。」

「は、はぁ…」


晴紀は首を傾げながら頷く


ぜってー意味分かってねぇ…



「でも、ほら!あの…お前の元カノ達…んーと、アカリ…だっけ?

そいつらだって入ったんだろ?じゃあ俺だって…「無理だ。」


俺は晴紀の肩に手を置く

「いいか?悪いことは言わない。アイツの演技はな…見てるだけの方がいい。

アカリ達は非常に稀なケースだ。だからノーカウント…」


――バシィッッッ!

―ッッ!?!?



後頭部にジーンとした痛みがする


「い゛…っでぇ!」


叩いたであろう人物を睨むが、ソイツは仁王立ちして俺を見下ろしている


アカリ達だ―――。