妄想な彼女



「どうしたんですか?」

「…え?」


一旦、舞台袖に戻ったとき美緒がいきなり聞いてきた


「ぼーーっとしてましたけど…?あっ!まさかこの期に及んでセリフを忘れてたとかいう役を演じる者としてあり得ないことを!?」


……は?

「わぁぁ!!そ、そんな…で、でもあり得ないとか言っちゃダメですよね…この前子育ての本に書いてありました!『育児はまず褒めること』うんうん…よし!!」


そういうと美緒は俺の頭に手を置きなぜか頭を撫でてくる


「………よし!!じゃねぇぇぇ!!」


バコッ!!

「痛゛っっ!!」

「勝手に決めんな!覚えとるわ!!」


「じゃあなんでぼーーーーーーーーっとしてたんですか?しっ、しかも超大事なシーンで!!」

叩かれたところをさすりながら上目使いで聞いてくる


「それは…」


…なんて説明すれば?


「ほらーーー!!やっぱり…」


軽蔑の眼差しで俺を見てくる


「だから違うって…」

「まぁ、そういうことにしておきます。」




……こいつムカつく。