妄想な彼女



『分かった。』



しばらくの沈黙の後、近藤はそう呟く



『沖田には休養を取らせるということにしておこう。』


『!!!!!!』



『局長…どうせ沖田はもう…』
『言うな!』


近藤は土方の言葉をさえぎるように叫ぶ


『分かっている
…でもな?あいつは父親が果たせなかった幕府を守るという思いを受け継いでここまで頑張っていた。
それは長年見ていた俺が一番よくわかる。



そんな中でもう剣も握れなくなるかもしれんというのは…あまりにも無残ではないか。』



そんな近藤の一言に土方はふっと笑う



『鬼の局長も変わるものですね。戦いにおいて同情が一番無意味なことだ…これがあなたの口癖だったのに』

『変わらにゃ勝てんだろ?』



『確かに…』