妄想な彼女


―キーンコーンカーンコーン


チャイムがなる

ふぅ、助かった


「ほら予例。」
「…あ。本当だ」


「じゃあな。」

俺はポンと円城の頭に手をおき、教室に向かおうとした


―その時

「ちょっ…棗サンっ!」


すげー嫌な予感。


無視しようとしたが、円城は走って俺の前までやって来る

「これ!」


そう言って紙の束の半分を渡される



は?

「棗サンの知り合いに渡してください!渡しまくっちゃってください!
じゃっ!!」


ペコリと頭を下げ、円城は走り去った



俺は紙の束をただ見ることしか出来なかった


「嘘だろ…」