もう、人の気も知らないで!

そう思いながら、私は眠っている一也さんをにらんだ。

…あ、まつげ長い。

ちょっとドキッとしてしまった。

肌もすごくきめ細やかで…女の私も嫉妬しちゃうくらいだ。

一体どんなお手入れをしているんだろう?

ドキンと、私の心臓が鳴った。

ヤだ、私ったら何をしているの?

人の寝顔にドキドキするなんて、おかしいにも程があるじゃない。

そう思っていても、彼の寝顔にドキドキしている自分がいた。

私、一也さんのことが好きだ。

クリスマスに出会って、告白されて、つきあって……何ヶ月経ったのかな?

ふたができないくらいにあふれてくるのは、一也さんへの思いだ。