幸せな結末

「変わった人ですね」

主任の後ろ姿を見ながら、美羽ちゃんが言った。

「部下に優しいのは、いいんだけどね」

エリート街道一直線な主任だけど、部下に優しいのが好きだ。

主任自身も、性格がゆるいのだ。

「美羽ちゃん。

ちょっと、時間いい?」

「えっ…若宮さん、仕事は?」

「休憩、ってことで」

俺は笑った後、人差し指を唇に当てた。


「はい、紅茶でよかった?」

「ありがとうございます」

温かい紅茶の缶を受け取りながら、美羽ちゃんがお礼を言った。

俺は缶コーヒーを開けると、1口飲んだ。

「それにしても、本当に驚いたよ」

「私もビックリしました。

まさか、こんなところで会うなんて」

両手で紅茶を包みながら、美羽ちゃんが言った。