よく晴れた日曜日の朝。

「このダンボールはどこに置けばいい?」

ダンボール箱を持った一也さんが聞いてきた。

「適当にその辺に置いてー。

後で部屋に運ぶからー」

ダンボール箱から荷物を出しながら私は言った。

今日から私は、一也さんと一緒に暮らすことになった。

結婚はまだしていない。

いわゆる、“同棲”と言うヤツだ。

同棲のきっかけは、私が一也さんのお見舞いに行ったことだった。

――俺と一緒に暮らさないか?

その言葉を聞いた私は嬉しくて、もう仕方がないくらいだった。

一言で言うなら幸せで、思い出しただけでも顔がにやけてしまう程だ。

「美羽ちゃん」

いつの間にか私の目の前には一也さんがいた。