黙っている俺に、
「ダメ?」

美羽ちゃんが聞いてきた。

「ああ…いいよ、ありがとう」

そう言った俺に、
「じゃあ、行くから。

ゆっくり休んでてね」

美羽ちゃんが言った。

「美羽ちゃんも、仕事頑張ってね」

「わかった」

ガチャリと、電話が切れた。

俺はキッチンに行くと、冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出した。

それをコップに注ぎ、渇いたのどに流し込んだ。

ふうっと息を吐いた後、流しにコップを置いた。

スポーツドリンクを冷蔵庫に戻してから寝室に行くと、ベッドのうえで横になった。

あれだけ寝たら眠れないかと、ベッドの中でそんなことを思った。

グーッと、俺のお腹から音がした。

そう言えば、朝から何も食べてないことを思い出した。