いつもの様に虐待され、床に這いつくばっていた私は、伊織からお金を脅し取ろうとしていた母親を後ろから包丁で刺した。 私のほっぺに生暖かい血がついた。 床に這いつくばりながら目を見開き、血だらけの手を伸ばしながら、お母さんは私に助けを求める。 「…あっ……ぁ…」 私はただそれを冷ややかな目で見下ろしていた。 半開きの唇から漏れるのは言葉にならない呻き声。 伊織はただ目を見開き、呆然としていた。 パタッと白い腕が床に落ちたのを確認し、私はゆっくりとドアに近付いて立ちすくむ伊織の手を引いた。