そう、あの日私の両手には包丁が握られていた。 お母さんが料理するときいつも使っていた包丁だ。 「違うのっ!伊織じゃ…伊織じゃないっ!」 私はそれをギュッと両手に握り締め、背中からブサリと刺したのだ。 まだ11歳の、実の娘のワタシは、自分の母親を 刺し殺したのだ。