期待。

してもいいの?

手を繋げるって…。

あたしは…

ゆっくり、ゆっくりと、
手を近づけた。

ギュ

ドキッ…

嬉しいんだけど…
恋人繋ぎじゃないんだ…
と、ガッカリしている自分がいる。

恋をすると、欲張りになるんだな…

と、改めて思った。

「それはまだ」

「え…?」

「恋人じゃないから。」

え…?
ばれてた。

コイツには分かったんだ。

「チョコ。家どこだ?」

「えっと…電車乗って…」
「は?電車?遠いのか?」
「学校から40分…」

そう。あたしの家は学校から遠い。

「しゃーねーな。行くか。」

「え…?着いてきてくれるの…?」

「約束だろ?」

「うん…」