そして家庭教師訪問の日。

約束の7時に私は部屋で一人待っていた。
お母さんが掃除しとけって煩かったから
仕方なく、部屋を片付けた。
何でウチの夏休みを破壊する家庭教師なんかの
ために私が掃除を?

本当、世の中矛盾してるよ。




7時半を回った頃
家のチャイムがなった。

やっと来たのかなあ?
って遅すぎですよ...

階段を上る音と共に
私の部屋のドアが開いた。


「あっこんにちは!!
 すんません遅くなった!!」

え?

「え、あー、初めまして」

んん?

「咲ちゃんだよね?
 俺、今日から咲ちゃんの家庭教師の
 荒木 悠也でーす!よろしく」

お、男かいぃいぃぃい!!!!
家庭教師、男なんかい!!!
しかも、若っ!