キーンコーンカーンコーン…


放課後のチャイムが鳴り響いた。


私と悠也さんが兄妹になってから
もう1ヶ月が経とうとしている。

「じゃーねっ咲~!!」

香織はそうやって駆け足で去っていく。
もちろん、3年生のフロア。
というか、隼人さんの元。

たまに2人は一緒に帰っている。
学校公認のバカップルだしね。


私は近くの友達3人と下校していた。

「ねーねー咲って彼氏いないのー??!」

「うん、いないって~」

「じゃあ、あの荒木悠也先輩と兄妹って本当?!」

うっ…来ました。際どい質問ですね。
このことは学校中の噂になっている。

「違うって~!あんなの噂でしょ?」

「まぁそうだけどさあ~」

いつもこんな調子。
噂ってのは本当にすごい。
早くこの噂が過ぎ去ってくれると嬉しいのに…。


すると校門の前に一人の中学生らしき学ランをきた
人が立っていた。