そう約束し、ベリルたちはその足で王宮に向かった。

 王宮の入り口で少し止められたが、名前を国王に伝えてもらうとすぐに許可が出た。

 馬を預け、国王に謁見する。懐かしい友人のようにベリルを迎えるヒュメル6世。

ヴァラオムを紹介し、3人は笑顔を見せながらしばらく語り合った。

「! 不老不死……?」

[国王はその事について知っておいでか?]

 ヴァラオムはレジカの事を訊ねてみた。

「名前は覚えている。そうか……前王は表向き強い兵士を作る名目で、実の処は不死を夢見ていたのだな」

 苦い顔になる。それを、ベリルは無言で見つめた。そんな彼に目を移し、

「レジカが君を不死に……?」

「それが本当なのかは解らん。奴の狂言という可能性もある」

 ベリルの言葉に、ヒュメル6世は漆黒の瞳に複雑な感情を浮かべた。

 肩より少し長めの青みがかった金髪がさらりと流れる。