レジカの計画を瞬時に察したヴァラオムが応えた。

[人には不死などまだ早い]

 ベリルは小さく頷く。

「だ、黙れケダモノめ……永劫の時の中にいる者よ。そうやって、小さき我らを見下すのか」

 ヴァラオムは呆れたように頭を横に振った。

[行こうベリル]
「うむ」
「ククク……お前に呪いの言葉を」

 口から流れる血を気にも留めず、レジカが何かをつぶやいた。

「! うあ!?」
[ベリル!?]

 何かに弾かれるように1歩、後ずさったベリルが頭を抱えた。右手の剣を強く握りしめる。

「……」

 しばらくすると頭痛が治まり、深く溜息をついた。

「クククク……」
[何をした]

 下品に笑い続けるレジカをヴァラオムとベリルは見下ろす。