「うっ……」
「まだ抵抗しようというのか?」

 呆れたようにベリルを見下ろすレジカ。大理石の台にベリルを寝かせ、服の前をはだけさせた。

「わたしの最高傑作だ」

 恍惚と目を細める。そして顔を近づけてにやけた口が開いた。

「君は、ドラゴンの血を浴びているのだよね? 普通の人間や動物なら何もなかっただろうが、君は自分が特別だという事をちゃんと理解しているのかい?」

「……」

「ああ、やはり解ってないね。実は、最後の作業にはドラゴンの血も必要だったのだが、君がそれをしてくれたおかげで手間がはぶけたよ」

 言いながら、ベリルの腕に何かを注入した。

「! があぁ!?」
「ちょっと苦しむけど、大丈夫」

 苦しみに歪む顔を見つめながら、その胸に黒い液体を指に含ませ何かの文字を描く。

「君が完全になったら次はわたしだ。それはわたしにしか出来ない偉業、そしてわたしだけが永遠の命を得る」