手綱(たづな)を引き、男たちを威嚇し続けるドラゴンの横に立った。

[お前も人気者よの]
「言ってくれる」

 ドラゴンと知り合いだと知った男たちは、そのエメラルドの瞳の青年を凝視した。

「さて……」

 金髪のショートヘアの青年は男たちに向き直ると、馬の手綱をドラゴンの体の角に引っかけて近づいた。

 へたり込んで腰砕けになった男たちに視線を合わせるようにしゃがみ込む。

「誰に頼まれた」

「しっ知らない女だよ……あんたを捕まえたら金貨ひと袋くれるって」

「女……?」

 青年は思案するような表情を見せたあと、

「では、お前たち自身で私を捕らえに来た訳ではないのだな?」

「あんたに何があるのかなんて知らないよぅ……」

 半泣き状態で訴えるように声を上げた。

「……では行け」