その夜、ジェイドとカーティスは暖炉の前で静かに酒を酌み交わしていた。

「?」

 ふと、庭の方から妙な気配。カーティスが怪訝な表情を浮かべて立ち上がり、庭に目を向けた。

「!」

 地面に円形に光が拡がり、それが消えたときベリルが現れた。

「ベリル!? 一体どうしたんだ」

 駆け寄ったカーティスの後ろにジェイドを見つけて、彼に目で合図した。

 ジェイドはそれに、何かを決心したような表情を見せる。

「そうか……その時が来たのだな」

 ベリルはカーティスにニコリと笑いかけた。

「また戻るよ。今度はちゃんと集落の入り口からね」

 ジェイドの手を取り、すぐに消えてしまった。

「えーと?」

 まあ、いいか……