そうして食べ終わった頃、入り口のドアが開かれる。

「べりる~」
「べりる~」

 女の子と男の子がベリルの足下に駆け寄ってきた。

 セシエルの子どもたちだ。もちろんレインも知っている。

 いつもはレインにすがりつくようにしていた2人が、少年に目も向けずベリルの足にしがみつく。

「……」

 眉をひそめるレイン。ベリルはそれを気にも留めず2人を足に乗せた。

「元気にしていたかね?」
「うん!」

 エリナは嬉しそうに頷く。先月4歳になったばかりだ。

 ダグは数ヶ月後に5歳になる。父親譲りのシルヴァブロンドの髪。

 真剣な眼差しでベリルを見つめ、

「べりる。大人になったら、おれのお嫁さんになってくれ!」

「……」

 ベリルはにこりと笑う。