「ん……元々子どもの出来る体ではないし。他にも色々とね」

「!」

 その言葉に、ベリルの正体を再認識する。そして他の言葉に反応した。

「他にも色々って……なんだ?」
「それより。何か作ろう」

「……」

 誤魔化したベリルの後ろ姿を見つめるレイン。

 レインはパドメや他の仲間に食事を食べさせてもらっていたようで、家に食材は1つも無かった。

 仕方なく、まず食材を買いに行く。久しぶりに帰ってきたベリルに金も取らずに快く渡してくれる仲間は多い。

 ヴァラオムはベリルたちが掃除している間に集落の人たちと仲良くなり、その人の家にお邪魔する事になった。

 レインと2人だけの食事──

「……」

 レインは目を伏せてしばらく沈黙していた。

「! 口に合わなかったかね?」
「違うよ!」

 怒ったように言うと、黙々と食べ始めた。