しかし、睨み付けたレインに立ち止まる。

 どうやらこの3人、レインの世話をしようとして手痛い返しを受けたようだ。

 警戒するようにレインと一定の距離を置く3人の女性たち。

「なんだよおまえら……わっ!?」
「掃除がまだだ」

 ベリルはレインの頭を掴んで続きを促した。

「そういう訳なのだ。すまないね」

 ニコリと笑う。

「そ、そう……」
「じゃあまた後でね」
「何か用事がある時は声をかけて」

 なんとなくほっとしたように出て行く女性たち。

「……」

 それを確認するとレインに目を移した。

「やはり便利だ」
「くだらない!」

「ま、あと5年もすれば諦めてくれるだろう」

 静かに言った。

「……誰とも結婚しないつもりなのか?」