嘘つきな姫


「ね、ね、愁?何語?タイ語かな?何て話したの?ねぇ?何笑ってたの?」


私が一気に聞くと愁はビックリしたように瞬きをすると


「いっぺんに聞きすぎ…」

と苦笑いをした

しつこかったかな…
うっとおしい?

ど、どーしよっ!?



「…ぁ、ごめん…」


「クスクス…もぉ…すぐそーゆー顔して…」


ぇ?
いきなり笑いながら私の顔を覗き込む

どーゆーっ?

「え…ぅ…ぇ?」


「教えてあげる…」


「ホント!?」


「そんな面白い話ではないけど…」

「聞きたい!!」


「えっとね、俺がタイ語で注文したから、
店員さん:『日本人?』
俺:『はい』
店員さん:『タイ語上手いね』
俺:『俺、日本語しか喋れませんよ』ってタイ語で言ったから
店員さん:『喋ってるじゃないか…はははっ』ってことだったんだよ。」


「へぇ…愁、すごいね!タイ語喋れるとかビックリだよ、」


「そー?」


ニコニコしながら振り向く愁にいつもと違う笑顔を感じた
いつもが大人な笑顔だとしたら今のは子供が誉められたときに見せるようなうれしそうな笑顔 

新しい愁を知れた気がしてうれしくなった 




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