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「…クソッ!また負けたぁっ!!!!もぅ一回ッ!!!」


「やだ、」


「もぅ一回だからっ、愁」

「もぅ32回目だよ、俺はやだ。」


32回目、こう聞くとだいぶ時間が経った気がするけどあれから一時間経ってないくらいに和は物凄い勢いで負けたのです。


え?私?私は、


冷たいホワイトチョコレートフォンデュをマシュマロで食べながら二年前に見逃した映画をみている。




「彩莉、愁が強すぎるんだよね?ね?」


と赤茶のカラコンを入れた目で見てくる


「いや、和が弱いと…」


「じゃぁ、彩莉がやってよっ」

と挑発するように言ってきたので愁の向かいに座っている和の隣へ移動した。


「愁がいいなら、オセロなんて。」


「じゃぁ、はじめよっか」


いつのまにか準備をした愁がカシャっと磁石式のオセロをいじっていた。


「うん、」