「ダーモッド、帰る」



そう言った時、「ガルルルル・・・・」と言う鳴き声にティナはビクッとなった。



キョロキョロと辺りを見回すと3メートルほど離れた先にオオカミのような獣がよだれを垂らしながらこちらを見ていた。



「やっぱり出た!」



ダーモッドはティナの前に立ちふさがる。



「言わないこっちゃないよ」



いつ襲われても戦えるように身構える。



「待って!大丈夫、あたし彼を従わせられる」


身構えるダーモッドの横に立つと鋭い牙を持つオオカミのような獣の目を見つめる。