「ダーモッド、あたしはもうヴァンパイアなのよ 飢えた動物ぐらいやっつけられる」



実際に動物と戦った事はなかったが身が軽くなったし、いざと言う時は物凄い力が出る。



「ティナはご主人様に心配をかけたいだけなんだ」



能天気に言うティナにダーモッドは腹が立った。



「レオンに心配をかけたいだけ?」



ティナはバカらしいというように笑う。



「ティナ、早く城へ戻ろう」



「ダーモッドは臆病なのね?」


辺りの物音にもビクつくダーモッドにティナは呆れた顔になる。



「ああ そうさ、俺一人じゃティナを守れないかもしれない だから帰りたいんだ」



ティナの頑固さにもお手上げだよ。



ダーモッドはこう言えば城に戻ってくれるものと思った。