『わかんないっ』


『もぉ。

 じゃあさ、香奈に聞いてみようよ!

 きっと香奈なら

 一発でわかるはずだから!

 香奈ぁー!ちょっとこっち来て!』



教科書を読んでいた香奈は
和泉の呼びかけに
気づくと、
小走りですぐ
和泉と萌の隣に来た。



『どしたの?』



笑って問う香奈に、
和泉はさっきと同じ
あたしのモノマネを
やってみせた。


それを見た瞬間、
香奈から笑顔が消えて。



『香奈なら

 誰のマネかわかるよね!』