『キーンコーンカーンコーン…』


朝休みを終える
チャイムが鳴って、
一瞬あたしたちは
黙り込んだ。



『…あはは、


宿題できなかったねぇ。』


『そうだね、

私らも席帰ろっか』


和泉が立ち上がって
香奈と萌も
机に散らかしていた
教科書を片付け始めた。


『加菜…

ごめんね?』


『あっ… 気にしないで!

あたしも勝手に…

触って、ごめん。』



香奈は弱々しく
笑ってみせた。