「俺と…付き合ってほしい。」




孝太と……付き合う?






『遥加!』





頭の中に過ぎる声。



そうだ…。


知哉が…いた。


わたしが好きなのは知哉なんだ。



「や…はなして…。」


わたしが言っても、離してくれる気配は一向にない。

逆に力を強めてくる。



「……っ


はなしてってば!!」


わたしは、耐え切れずに孝太を突き飛ばしてしまった。


もう…っ

いったい何なのよ…!!


「サイッテー!!

はなしてって…言ってんじゃん!!

人の嫌がることしないでよ!
孝太のバカ!!

孝太なんて…」


次の瞬間、わたしは言ってはいけないことを言ってしまった。





















「孝太なんて大っ嫌い!!

もう、わたしに話しかけてこないでよ!!」