家に入り、靴を脱いで目に飛び込んだのは ―ガラスの破片と血痕だった。 母が怪我をしたのだろうか…。心配でたまらないのだが、連絡する手段が無い。 この壁の薄い家での電話は、兄に聞かれてしまうからだ。 そんな事を話をしたが最後は、優里が兄の手に寄って何らかの暴行を受けるかもしれない。 兄にとっても優里にとっても、それは無益な事。 兄も怪我をしているかもしれない。 優里は勇気を振り絞り、救急箱を取って兄の部屋へ向かった。