「あ、そ。神藤って会長が好きなの?」



女ってすぐこの手の話題に繋げたがるよな。



「どうだろな。んじゃ、俺寝るわ」



あえて言葉を濁した俺は、屋上までの歩みを進めた。



さすがに今日は、平野も来ないみたいだな。



「あー、だりぃ」



本当は学校なんてこんな場所、来たくなかったんだがな。



だけどエリカが



─「バカじゃないの?高校生が殺し屋なんて、誰も予想しないでしょ?目立たないように学校生活を送って平凡に見せるのよ」



って言うんだもんな。



言った本人が生徒会長なんてなって、1番目立ってんじゃねーかよ。



ま、その方が情報掴みやすい、ってのもわからんでもないんだけどな。



 〜〜♪



そんな時、エリカからのメールが届いた。



<<今日の放課後、会長室ね。>>



俺はメールを見ると、返信せずに携帯を閉じた。