「なんだよ?」



俺と目を合わせたまま、なかなか話そうとしないエリカに切れを切らした俺は口を開いた。



「この学校に、FBIのスパイがいる」



まじかよ‥‥



「面倒な事になったな‥」



なるべく人とは、関わらないようにしてる俺だが‥



「FBIは現段階で、cruel・killerがこの街にいるというとこまで、嗅ぎ付けたらしいわよ」



cruel・killer(クルーエル・キラー)‥

残酷な殺し屋。



「ふーん‥。FBIも中々やるねぇ」



そう呟くと俺はソファーに横になり、目を閉じた。



「どうしてそんなに冷静なわけ?」



冷静‥

冷静ではないな‥。


驚いているよ、もちろん。



「で、そのFBIのスパイって誰なわけ?」


「それが‥」



言いづらそうに言葉を詰まらせるエリカ。

体制はそのまま、エリカに目を向けると‥



「わかんないんだよね‥。なによりFBIだし♪」



えへ、と苦笑するエリカ。


やっぱ、FBIは危険だな‥