『まだ婚約発表してないんだぞ?俺達・・・っ??』
“俺達”って言葉に真っ赤になる、先生。
その顔を見て、安心する。
「大丈夫ですよ。私が父にお願いしたんですから。」
そう、先生がこのパーティーに参加することになったのは私のしわざ。
ひとりじゃ怖かった。
あの人に会ってしまうような気がして・・・
兄の親友だったあの人なら、このパーティーにいてもおかしくない。
先生にそばにいて欲しいから。
『お父様、許してくれたのか!?』
「だからいま、ここにいるんでしょう?」
先生は、こんなに大きなパーティーは初めて。
緊張してるんだろうな。
それでもやっぱり先生だから、その場の対応はすごい。
「父は喜んでくれました。招待するつもりだとも言ってたんですから。」
『・・・悠梨愛・・・』

