彼女が愛した温もり -side koki-



『でも、
棘ってさ
弱々しく見えないか?』

『弱々しい‥?』

『ん。
何か、弱いからこそ鋭い棘を身にまとい人を寄せ付けないんだろ。
まぁ、寄せ付けないっていうよりも
寄せ付けたくないんじゃないか?』

『なるほど‥』

拒絶か。