【短編】スキまでの距離




なんとなく教室から出られなくて
みんなとさよならして空っぽの教室に1人。

ボーっとしながらいろいろなことを思い返していた。



結局何も言えず、
何も出来ないまま。


臆病なあたしのままで卒業してしまった。







伝えられない後悔と
佐藤くんにもう会えない悲しさ。
もうどうしていいかわからなくなった。







夕日が沈んでいくのを見ていると余計に悲しくなってきて、涙がこみ上げてきた。







「・・・っ。ふぇっ。
・・・すきだったのにっ。」



佐藤くん。
大好きでした。