【短編】スキまでの距離



突然泣いてしまったから、
佐藤くんはどう思ったかな?


少しでも気持ちが伝わってくれていればいいのに。

なんて矛盾してることを思った。









でも一緒に帰った日からは何もなく、
佐藤くんは何もなかったように変わりなく接してくれた。


冬休みが終わって、
受験の追い込みになって。


ほとんど佐藤くんとは話すこともなく。

目ではいつも佐藤くんを追っているのに。
やっぱり何も言えなかった。